海外メーカーからの化粧品輸入で起こりがちな失敗例と対策

「海外メーカーとの交渉が不安」

海外メーカーとの取引では、言語の壁だけでなく、ビジネス文化の違いや化粧品特有の複雑な規制が絡み合い、思わぬトラブルが発生することがあります。特に化粧品の輸入では、薬機法への理解不足が重大な問題を引き起こすケースもあります。

この記事では、多くの事業者が直面する海外メーカーとのやりとりで起こりがちな失敗とその根本原因について解説します。

文化・コミュニケーションの違いで起こる失敗

海外メーカーとのやり取りでは、日本とは異なる文化やコミュニケーションの違いによって、意図しないトラブルが起こります。

とくに初めて海外から化粧品を輸入する方は、主に2つに注意してください。

  • 言語のニュアンスの違い
  • ビジネスマナーの違い

以下では、よくある誤解や対応ミスの具体例をもとに、はじめての輸入で注意すべきポイントを解説します。

言語表現の誤解による進行ミス

希望していない形で生産が進み、修正コストがかかったり納期が遅れたりするリスクがあります。日本語と海外の言語のニュアンスの違いから、こちら側の意図が誤った解釈で伝わってしまうためです。

以下にいくつかの例をまとめました。

日本語海外の反応
大丈夫(否定で使う場合)「問題なく進めて良い」と受け止める
少し・できるだけ・多め曖昧で仕様が定まらない
検討する「前向きな意志決定」と捉えられる
念のため信用されていないと受け止められる恐れがある

このような誤解を避けるためにも、海外の言語に対応した代行業者への依頼をおすすめします。

ビジネスマナーの違いから信頼を失う

海外メーカーとの信頼関係が築けず、長期的な取引ができなくなる恐れがあります。ビジネスマナーの違いにより、不信感を抱かれてしまうからです。

日本と海外では、以下の違いがあります。

日本海外
ビジネスのスピード感慎重で段階的即決・即断・即レスが基本
ビジネスコミュニケーション配慮をした言葉遣い率直で明確な意志表示
連絡ツールメール・LINE など・WeChat
・Kakaotalk・LINE
※主に韓国の場合

こうした対応に慣れていないと、返信が遅れたり、催促が重なって信頼を損ねたりする可能性があります。

品質管理・仕様確認の不備による失敗

初めて海外から商品を輸入する際は、製造過程や品質管理の違いによるトラブルに注意しましょう。「サンプルが問題なかったから大丈夫」と思ってしまうのは危険です。

実際に、以下のトラブルがあります。

  • 本製品で配合や香りが違う
  • 納期や数量が変わってしまう

こうした失敗を防ぐには、製造条件を事前に取り決めておくことや、契約内容を明確にしておくことが大切です。

以下では、はじめての輸入でも品質のばらつきを防げる方法と、契約トラブルを避けるためのポイントを紹介します。

商品の質のバラつきによる無駄なコストの発生

質の低い商品が輸入され、販売できない在庫を抱えるリスクがあります。海外メーカーとのやり取りでは、サンプル品と実際の商品の質が異なることがあるからです。

主なトラブルとして、下記があります。

  • 実際の商品で配合ミスがある
  • 香りや質感がサンプルと違う
  • 実際の商品とパッケージデザインが違う

これらのリスクを防ぐためには、海外メーカーと生産条件についての取り決めをしたり、自社での成分分析をサンプル段階で実施する必要があります。

仕様書・契約書の曖昧さによる損害負担

「品質、納期、価格」などに問題が生じた際に、自社で損害を負担しなければならない恐れがあります。曖昧な仕様書や契約書、または口約束で進めた場合に「どちらの責任か?」を証明できなくなるからです。

主なトラブルとして、下記があります。

  • 品質基準が保たれていない
  • 納期・数量・価格が勝手に変更される
  • 不良品発生時の責任を問えない

これらの問題を防ぐためにも、すべての条件を明文化し、相手と合意をとる必要があります。

化粧品の成分・規制に関する知識不足による失敗

薬機法や規制について、細心の注意を払わないと輸入が止まったり販売停止になったりする恐れがあります。

海外メーカーから「問題ない」と言われても安心してはいけません。海外メーカーは、日本の薬機法について詳しく知らない場合があるからです。

以下では、はじめての輸入で失敗を防ぐために、どの段階で何を確認すべきかを解説します。

日本の薬機法への理解不足による輸入・販売停止

日本の薬機法に合わず、輸入停止・販売停止になる恐れがあります。

「海外メーカーから問題ないと言われた」というケースでも、安心してはいけません。海外メーカーは日本の薬機法の知識があるとは限らないからです。

実際に、下記のトラブルがあります。

  • 海外では問題のない成分だが、日本では禁止されているため輸入ができない
  • 成分の配合量制限により、医学部外品扱いになる
  • 「日本でも販売可能」と言われたが、実際には薬機法に抵触した

トラブルを防ぐために、海外メーカーの言葉を鵜呑みにせず、日本側でも分析・確認をおこないましょう。

成分表記のミスによる輸入停止

成分表記のミスで、輸入が止まるケースがあります。韓国語や英語から直訳された成分名は、日本語の正式名称と異なったり、含有量の単位が不正確になったりするからです。

仮にミスが起きてしまうと、再提出や分析が必要となり、スムーズな輸入ができません。

これらのミスを防ぐためには、日本向けの成分表を作成してもらったり、専門家による成分表記チェックをしたりする必要があります。

法規制・通関手続きでの失敗

手続きや書類に不備があると、輸入や販売ができないケースがあります。法規制や通関の手続きは複雑であるため、知識や経験のない状態ではミスが起きやすいです。

そのため、法規制や通関手続きにくわしくない場合には、通関業者への依頼をおすすめします。

以下では、「通関業者って必要なの?」という方に向けて、関税申告やラベル表示にまつわる典型的なミス、通関業者の業務について解説します。

法令規制の知識不足によるコスト増加

HSコード(商品分類番号)の申告ミスにより、関税が高額になるケースや、EPA(経済連携協定)の条件を満たさず優遇措置が受けられないことがあります。主な原因は、以下の3つです。

  • 商品分類を理解できていない
  • メーカーからの情報が不十分
  • 自己判断で進めてしまう

これらは専門分野であるため、通関業者などの専門家に依頼することをおすすめします。通関業者であれば、輸入時に必要な書類や規制条件なども整理してくれます。

通関・ラベル関連の失敗によるスケジュール遅延

ラベルの不備があると通関できず、販売スケジュールが遅れる恐れがあります。最悪の場合、薬機法違反として販売停止の原因にも。

主な不備の例としては、下記のとおりです。

  • 製造業者名、輸入業者名の記載不備
  • 薬機法に適合しない効果効能表示
  • 内容量、使用方法の表記が法定表示基準に合わない
  • バーコードや製造番号の記載方式が日本の基準と異なる

ラベルは事前に薬機法と表示基準に照らして確認し、正確に反映しなければなりません。

物流管理での失敗

物流管理による「品質劣化・破損・遅延」などのトラブルに注意しましょう。海外と日本では検品基準が異なり、輸送中の温度変化や衝撃で不良品が発生することがあるからです。

さらに、配送業者のミスによる遅延や紛失が起こることも。

以下では、輸入で失敗しないための、物流トラブルの例や対策について解説します。

不良品を仕入れてしまう

海外からの輸入で、不良品が届く恐れがあります。海外の検品基準が日本と異なるうえに、輸送時の温度変化や衝撃で変質・破損することがあるからです。

主な不良品として、下記があります。

  • パッケージ印刷の不備
  • ラベルの貼付ミス
  • 保存状態の不備による品質低下

信頼できる検品サービスをおこなっている代行業者や化粧品の特性を理解している物流業者に依頼すれば、これらのリスクを防げます。

配送トラブルによるスケジュール遅延

配送業者のミスにより、商品の受け取りが大幅に遅れるケースがあります。主な原因は、下記の2つです。

  • 配送中の事故
  • 配送先間違え

また、業者によっては追跡システムがなく、商品の現在位置を把握できない場合もあります。

対策として「リアルタイム追跡が可能な配送サービスを利用」「配送保険に加入する」「余裕を持った配送スケジュールを設定する」などがありますが、前提として信頼できる配送業者を見つけておけば問題ありません。

失敗を避けるためには?

化粧品輸入の失敗を防ぐために、専門知識をもつ代行業者の利用をおすすめします。個人で対応すると、法改正や成分の見落としによって販売できなくなるリスクがあるからです。

しかし「どのような業者を選べば良いかわからない」という疑問も残るでしょう。以下では、業者選びのポイントについて解説します。

専門知識をもつ代行業者を活用する

薬機法などの専門知識をもつ、弊社のような輸入代行業者を活用してください。個人での対応では、法改正や規制への対応が難しいです。

たとえば、禁止成分を含んだまま輸入してしまったり、表示ミスで通関が止まったりするケースもあります。

知識のある代理店であれば、成分確認から販売準備まで対応してくれます。

輸入代行業者選びで失敗しないためのポイント

輸入代行業者を選ぶ際は、安さだけで判断してはいけません。以下のように対応範囲が限定的である場合が多いからです。

  • 検品が有料
  • メーカーとの交渉サポートはしていない
  • 専門知識をもつスタッフがいない

実績と対応範囲の広さを重視して、専門性の高い業者を選んでください。

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